レイズネクストの不活性ガス再生装置「ING-VRU」は、有機溶剤(VOC)と共に多量の不活性ガスを使用する設備向けの再資源化装置です。設備の運転コストを安全、効率的に低減します。
特長
高い安全性
不燃性で触媒作用のない疎水性シリカ、ゼオライトなどを吸着剤として使用。脱着時に熱源を使用しないため、従来に比べ安全に処理を行うことが可能です。
常圧下で吸着
本プロセスでは、VOCガスを常温・常圧下で吸着、減圧下で再生するため、高圧ガス保安法の適用外となります。
高性能・高回収率
濃度数%~数十ppmのVOCガスを短時間で吸着します。回収するVOCガスの性状・経済性を考慮したうえで、最適な回収方式および吸着剤を提案します。
広い適用範囲
適切な吸着剤を選択することで、C2~C4をはじめとする、広範囲な有害大気汚染物質回収への適用が可能です。
省資源に貢献
VOCガスの回収による不活性ガスの再生を通じて、省資源化に貢献します。
低コスト設備・
低ランニングコスト
簡単なプロセス、コンパクトな省スペース設計のため、スキッドマウントが可能。短工期で低コストの建設・運転を実現しました。
装置・システムの概要
ポリエチレンなどのポリマー製造装置で使用された窒素ガスはVOC成分を含有しています。不活性ガス再生装置は、この窒素ガスからVOC成分を分離除去し、再生窒素として再利用できるようにする装置です。
用途
ポリマー製造工場などにおける、使用済み窒素ガスからのVOC回収
回収可能な物質例
エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、エチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン、ヘキセン、スチレン、アクリロニトリル、MMA、塩ビモノマー、酢酸ビニル、スチレンモノマーなど
工程フロー
2つの吸着塔を有し、一方が吸着、他方が脱着を行います。これらを交互に繰り返すサイクル運転によって連続的にガス再生運転を行います。
分離したVOCは、冷却液化が可能な成分については液回収します。未凝縮ガスは、装置の入口に戻して再吸着処理します。※
※ 吸着塔にて吸着可能な主な成分は、C2(エチレン)以上の炭化水素ガスです。ただし、液化回収が難しいC2軽質ガスは、気体として回収されます。このため、装置の入口に未凝縮ガスを戻す再吸着方式を採用した場合、軽質ガスは循環により次第に蓄積され除去されなくなります。これを防止するためには、連続的なガス抜き操作等が必要となります。ガス抜きの設置など、詳細のシステム構築は、お客様のご要望により当社にて最適設計いたします。
実績
以下のような納入実績があります。
年 | 設置地区 | 処理量 | 入口濃度 | 出口濃度 | 対象ガス | 備考 |
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2000年 | 関東地区 | 1,000m3/h | 25vol% | 2,000ppm以下 | ベンゼン、ブタジエン、窒素 | 排ガス規制/液回収/窒素回収 |
2001年 | 関東地区 | 670m3/h | 6vol% | 100ppm以下 | ヘキサン、エチレン、プロピレン、窒素 | 排ガス規制/液回収/窒素回収 |
2007年 | 関東地区 | 540m3/h | 4vol% | 100ppm以下 | ヘキセン、窒素 | 排ガス規制/液回収/窒素回収 |
よくあるご質問
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再生窒素のHC濃度は、どのくらいまで除去できますか?
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100ppm以下にすることが可能です。
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吸着剤の交換頻度は、どのくらいですか
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アルカリ成分などの吸着剤阻害成分がない状態での通常運転であれば、10年以上の連続運転実績があります。
吸着剤の性能保証は3年となりますので、発注時に適宜ご確認ください。
注意事項(お問い合わせにあたって)
プラントの仕様や使用する燃料などにより、導入の可否やシステムの仕様が異なるため、お問い合わせの際は下記から引合書をダウンロードいただき、必要事項をご記入のうえ、メールあるいはFAXにて送信ください。
(メール・FAXの送信先は引合書に記載しています)
資料ダウンロード
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