当社では定期修理工事をはじめとするメンテナンス業務において、各種機械・治工具の開発・導入・改善を積極的に推進しています。これにより作業の安全を維持、向上しながら、「高品質」「短期間」「低コスト」などを実現しています。
機械化のメリット
近年、プラント工事の現場では、熟練の作業工の不足などを背景に、省力化と作業品質の維持の両立が課題となっています。当社では以前から、作業機械を積極的に導入してきました。
これにより作業の効率化、省力化が実現することはもちろん、高所や閉所で作業する作業者の安全性向上にもつながっています。また、また、作業品質の平準化などにもつながっています。
機械化事例
自走式バンドルムーバー
熱交換器チューブバンドルの抜き出し・挿入・運搬に特化した専用重機です。少人数でも安全、正確、迅速な作業が可能となります。
当社では自走式のバンドルムーバーを備え、特に中・小型の熱交換器メンテナンス時の迅速な移動に役立てています。
ハイドロエクストラクター
熱交換器は大型のものでは高さ10メートルを超えることもあります。ハイドロエクストラクターは、高所での熱交換器チューブバンドルの「抜き出し・挿入・吊り降ろし・吊り上げ」作業を、1台のクレーン車で安全、確実、短時間に行える重機です。
当社は大、中、小型の熱交換器に対応したハイドロエクストラクターを多数所有しており(2023年10月現在16台)、お客様からの要請に即対応できる体制を整えています。
バンドル押出機
小型から大型の熱交換器チューブバンドルを安全・確実に抜き出し、挿入できる機械です。バンドルムーバーやハイドロエクストラクターとの使い分けによって、さまざまな種類、設置環境に対応できます。
スリッターブラスター
サンプリングチューブの肉厚測定を行う際の前処理として、チューブに番号を刻印し、縦に半割し、ブラストによって磨く一連の作業を機械化したものです。こうした設備を導入することで、スムーズな測定プロセスを実現しています。
自動チューブバンドル内面洗浄機
作業者への負荷が高い、熱交換器のチューブバンドル内面洗浄を自動で行う機械です(アジア初導入)。熱交換器の配列を事前に入力することで、遠隔操作で洗浄を行うことができ、安全性・品質の向上、工程の短縮に寄与します。
特にチューブ本数の多い大型の熱交換器や被液のリスクが高い熱交換器に有効です。
チューブバンドル外面洗浄機
高圧力、大流量の特殊なポンプを使用し、熱交換器の外面洗浄を行う機械です。遠隔操作による洗浄が可能で、安全性・品質の向上、工程の短縮に寄与します。
手作業では落とせないスケールの付着が多いものや、硬質なスケールに対して有効です。
アブレシブ切断機
高圧水の噴流に研磨材を添加し、切断能力を高めたアブレシブウォータジェット(AWJ)を用いて、配管を切断する機械です。
完全無火気による切断が可能で、対象物に熱影響を与えません。また、研磨剤に天然由来のものを採用しているため、環境への負荷も低減できます。
主に18Bを超える大型の原油輸送配管の切断や、残留物による爆発のリスクがある配管の撤去工事に有効です。